痔の手術&入院記録

実は10/5から痔の手術で入院していて、明日10/12に退院します。

僕は結構ひどい痔持ち(いぼ痔)で、今から10年くらい前の20才の冬に「殺してくれー!今すぐ息の根を止めてくれ!!!」ってレベルまで痔が悪化したことがあります。(母も痔持ちで、手術を2度しましたが、出産の痛みより痔の痛みの方が耐えられなかったそうです)

10年前の当時はバドミントンに力を入れていたので、恐らく下半身への負荷が大きかったのか、痔が相当程度悪化してしまったのだろうと思います。一歩歩くたびに顔面蒼白&切ないため息を漏らしながらも何とか病院まで駆け込んだところ(この時はどこで診てもらえばいいか判断できなかったので、歩いていける距離にある東○大学附属病院に行きました)、医者の先生からは強力なステロイド入りの座薬を処方してもらいました。座薬の効き目はバッチリで、処方された日こそほとんど寝つけなかったものの、次の日からはだいぶ症状が和らいだと記憶しています。   以来、痔が悪化するたびに、その時に住んでいる家の近くにある適当なクリニックに診てもらうというのが、半年毎の恒例行事となりました。

ただ、5,6年前にふと、都内にある有名な痔の専門病院にかかった方がいいんじゃないか?と思い立ち、ランキング上位で職場に近い某病院に定期的にかかるようにしました。

当初は先生から「すぐに手術をするのではなく、座薬などを使いつつ、様子を見た方がよさそうですね」と言われていましたが、数年後「君の症状は中の上程度だから、手術はしてもいいよ」という評価に変わり、今年の2月に別の先生に診てもらったところ「君のその年齢だと、この先悪化することはあっても良くはならないから、手術した方がいいよ」と宣告されました。

正直言うと、どうせ手術をするのならもっと早く手術を勧めて欲しかったな、というのが率直な感想です。ここ5年ほど、大便をするたび肛門から飛び出す痔核を肛門内に押し戻すのが日課になっていたけど、あの惨めな日々は何だったのだろうか、と感じてしまうし、手術をすればあの地獄の苦しみから完全に解放される!と思うと、手術を遅らせる必要性やメリットってそもそもなかったのでは?と感じてしまいました。

まぁ、なんだかんだこれでやっと何の気負いもなく手術を受けられる!ということで、このたび(10/6)めでたく手術を執り行いました。


術後の体調

手術は割とスタンダードな結紮切除法による痔核の3箇所切除でした。1

腰椎麻酔による下半身麻酔を行ったため、手術中は痛みはまったく感じられませんでしたが、術後2時間くらいで麻酔が切れてきてから段々と傷口が痛み始めました。ただ、意外にも痛みはそんなに強くなく、夜なかなか眠れないという程度の痛みでした。(術後1日目の痛み << 人生最大級の痛み = 絶命を請うレベル)

ただ、麻酔を体の外に出すために水を 1L 飲んで、沢山小便するよう指示されたのですが、術後1日目は上体を起こすのが禁止されていたため、小便の際はし尿瓶を使う必要がありました。楽勝だろうと甘く考えていましたが、小便の際は体の構造上どうしてもお尻に圧がかかってしまうらしく、"傷口を痛めないレベルでお尻に圧をかけて"小便を出す必要があり、かなり苦労しました。

また、術後2日目からは傷口の痛みはだいぶ和らいできましたが、ここで思わぬアクシデントに遭遇してしまいました。腰椎麻酔による頭痛と吐き気です。ググってみたところ、腰椎麻酔により脳脊髄液が漏れ出てしまった際に、脳圧が低下して頭痛や吐き気を伴うことがあるそうですが、発生頻度が0.5%程度のこの症状に遭遇してしまいました。2

特別な治療をしなくても1週間程度で回復するらしいのですが、思った以上に頭痛と吐き気がひどいのです。また、頭痛に効くとのことで4日間は点滴をつけることになりました。傷の痛みは(万年痔持ちの自分にとってはとっては)もはやなきに等しいものなのに、頭痛のせいで病院内のコンビニに買い出しにも行けないくらいでした。(術後2日目以降の痛み << 術後1日目の痛み < 頭痛と吐き気)

本来なら空いた時間で色々と作業を進めてしまおう!と考えていたのですが、完全に計画が狂ってしまいました。。 昨日の昼頃から少しずつ体調を取り戻しつつあるので、とりあえず書いてみるかと思いつきで今回ブログを書いてみた次第です。  


あとがき

自分の腕に打たれた点滴を見て、ふとエンリコ・フェルミのことを思い出した。フェルミは理論物理だけでなく実験物理にも秀でていたことで有名ですが、ノーベル賞対象となった中性子実験を踏まえ、核分裂の連鎖反応装置を初めて実現したそうです。3 

彼は亡くなる直前、点滴のしずくが落ちる間隔から流速を計算していた逸話4がありますが、手術痕や頭痛に悩まされている僕は流速計算をするのが億劫なので、死際のフェルミにも及ばないオツムしか持ち合わせてないんじゃないかと感じ、湿っぽい気持ちになってしまいました。

が、このまま負けたままなのは癪に障るなと感じてきたので、ここで1つフェルミ推定(というより order estimation)してみようと思います。

点滴筒中の水滴一滴は目視でおよそ半径 2mm なので、水滴を球体と仮定すると、体積は 33.5mm^{3} = 33.5 \mu L です。また、時計で30秒測る間に水滴は23滴落ちたので、流速は 33.5\mu L \times 23 \div 0.5 min = 1.541 mL/min と推定できます。点滴の袋には 500mL と書かれているので、点滴が終わるのに約325分かかると推定できますが、先ほど看護師さんから聞いたところ、点滴は4時間程度で終わるとのことでしたので、それなりにオーダーは合っていることが分かりました。(定規がないので水滴の大きさが正確に測れなかったため、点滴が終わる時間の推定値にズレが生じたのだろうと思います。)

そういうわけで、あまりにもあっさり流速計算はできてしまいました。逸話として残っているくらいだから、そこそこ面倒な問題なのかなとずっと思っていたけど、どうもそういう訳ではありませんでした。計算自体は非常に簡単でしたが、死の間際に普通の人ならこんなことやろうという気にならないよなと感じたので、これが逸話として残っているのは、測定可能な量を推定する癖のあるフェルミの人柄を端的にあらわすエピソードだからなのかな、とかぼんやり考えてみました。(まぁ、流速計算したのは、何らかの都合で、点滴が何時ごろ終わるか見積もりたかっただけかもしれませんけどね...)